CC-Link IE TSNリモート局Class A用サンプルコード
1. 特長
(1)コンパクトなリモート局用サンプルコード
- 動作に必要なリソースが小さいため、低コスト機器向けのマイコンでも動作します。
(2)Ethernet機器やCC-Link IE Field Basic機器への適用を容易にするS/W構造やAPI仕様
- CC-Link IE TSNプロトコル処理部をライブラリとして提供し、TCP/IPスタックやOSといった機器依存プログラムとのI/FはAPIやラッパを用意しています。
- CC-Link IE Field Basicのリモート局用サンプルコードとAPIやラッパの仕様を可能な限り合わせており、CC-Link IE Field Basic対応製品をベースにCC-Link IE TSN対応機器を開発できます。
(3)無償でダウンロード可能
- CC-Link協会の会員であれば、どなたでも無料でダウンロードができます。
2. 開発環境
以下の開発環境を使用して動作確認を行います。
開発環境はSTMicroelectronicsから無償公開されているツールを使用し、OS/IPスタックもOSS使用しているため、評価ボードがあれば動作させることができます。
(プロジェクト、OSSやH/Wドライバを一式まとめてサンプルプログラムとして公開します。)
No. | 項目 | 製品名 | バージョン | メーカー |
---|---|---|---|---|
1 | 評価ボード | NUCLEO-F439ZI * | - | STMicroelectronics |
2 | 統合開発環境 | STM32CubeIDE | 1.7.0 | STMicroelectronics |
3 | OS | FreeRTOS | V10.3.1 | Amazon Web Services |
4 | IPスタック | lwIP(lightweight IP) | 2.1.2 | lwIP開発者グループ |
*搭載マイコン(STM32F429ZIT6)
周波数 | 180 MHz |
---|---|
CPU | Arm Cortex-M4 |
FLASH | 2,048 kByte |
RAM | 256 kByte |
3. ソフトウェア構成
Ethernet対応機器が対応プロトコルの一つとして、CC-Link IE TSN対応できる構造としています。
- CC-Link IE TSNプロトコル処理部をライブラリとして提供
- ライブラリとのI/FはラッパやAPIを用意
- CC-Link IE TSN仕様でIPスタックやH/Wドライバに依存する処理、機器依存の機能/処理はユーザプログラムとしてサンプル提供
4. 仕様
4.1. 性能仕様
リモート局用サンプルコードの性能仕様を以下に示します。
No. | 項目 | 性能値 |
---|---|---|
1 | ROM使用量 | 約167 kByte |
2 | RAM使用量 | 約91 kByte(ライブラリ部のみでは約17 kByte) |
4.2. 通信仕様
リモート局用サンプルコードと評価ボードで実現する通信仕様を以下に示します。
No. | 項目 | 仕様 |
---|---|---|
1 | 局種別 | リモート局 |
2 | 通信速度 | 100 Mbps |
3 | 認証Class | Class A ver.2.0 |
4 | 通信方式 | タイムマネージド・ポーリング方式 |
5 | 最大応答時間 | 1024 μs |
6 | 最短通信時間 | 1024 μs |
7 | 伝送路形式 | スター接続、ライン接続 |
8 | サイクリック伝送機能 | 最大1380 byte (ビットデバイス、ワードデバイス、安全デバイスの合計サイズ) |
9 | トランジェント伝送機能 | クライアント機能:あり サーバ機能:あり 最大フレームサイズ:1518 byte |